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1.主旨
この集会は、1985年の「いこいの村の仲間と働き学ぶ、夏のつどい~ 重複・重度の聴覚言語障害(児)者の発達と権利を考える集会」から始まり、1997年から全国聴覚言語障害者福祉研究交流集会として発展し、今年で27回目を迎えます。
ここ数年はコロナ禍により対面でのコミュニケーションが制限されるなか、ICTを活用したさまざまなサービスや公共インフラも整備されました。映像や文字を活用したやり取りが増えることでメリットを感じた方がいる一方で、急速に進むICT化に戸惑いの声も聞かれます。これらの分断と格差の問題はコロナ禍でもたらされたのではなく、内在していたものがここ数年で顕在化し、より深刻化したものと思われます。
また、強制不妊手術をめぐる国家賠償訴訟や大阪府立生野聴覚支援学校の生徒が被害に遭った交通事故をめぐる民事裁判の現状は、障害者権利条約や障害者差別解消法を前提にした考え方からは程遠いものです。
私たちは「人生の主人公は自分」ということを念頭に、きこえない・きこえにくい人が安心して暮らせる社会を作っていくことが大切になります。
このような情勢下でも全国各地では聴覚障害児・者、重複・高齢者の福祉を高め発展させていくために、豊かな実践が展開されています。これまでの集会においても当事者、家族、支援者ほか、参加者一人ひとりが各地域や施設での実践について研究や交流を行いながら学び深め、社会資源の拡充を全国へと広げてきました。
今回の集会は、
- 事業所における、利用者の発達や権利保障についての専門的な支援・実践を持ち寄り、前進させる。
- 各地で取り組んでいる当事者の暮らしと権利を保障するための新たな事業展開についての交流。
- 現在の制度における問題の提起と福祉予算の確保を目指す。
以上の3つの柱を基に全国のなかまとともに、すべてのきこえない・きこえにくい人の発達・集団・社会参加・権利保障の前進に努めます。
2.主催
社会福祉法人埼玉聴覚障害者福祉会
3.共催
社会福祉法人京都聴覚言語障害者福祉協会
社会福祉法人大阪聴覚障害者福祉会
社会福祉法人東京聴覚障害者福祉事業協会
社会福祉法人ひょうご聴覚障害者福祉事業協会
全国ろう重複児・者家族連絡会
4.協力
社会福祉法人滋賀県聴覚障害者福祉協会
社会福祉法人千葉県聴覚障害者協会
5.運営
第27回全国聴覚言語障害者福祉研究交流集会埼玉実行委員会
構成団体(順不同)
一般社団法人埼玉県聴覚障害者協会/埼玉県手話通訳問題研究会/埼玉県手話サークル連絡協議会/埼玉県難聴者・中途失聴者協会/施設利用者家族/社会福祉法人埼玉聴覚障害者福祉会後援会/埼玉県立特別支援学校大宮ろう学園/埼玉県立特別支援学校坂戸ろう学園/埼玉県立特別支援学校大宮ろう学園PTA/埼玉県立特別支援学校坂戸ろう学園PTA
6.後援(予定)
厚生労働省/一般財団法人全日本ろうあ連盟/一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会/一般社団法人全国手話通訳問題研究会/一般社団法人日本手話通訳士協会/社会福祉法人全国盲ろう者協会/社会福祉法人全国手話研修センター/特定非営利活動法人全国要約筆記問題研究会/特定非営利活動法人日本障害者協議会/全国障害者問題研究会/きょうされん/障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会/全国ろう重複障害者施設連絡協議会/全国高齢聴覚障害者福祉施設協議会/特定非営利活動法人全国聴覚障害者情報提供施設協議会/特定非営利活動法人ろう教育を考える全国協議会/全国ろうあヘルパー連絡協議会/全国聴覚・ろう重複児施設協議会/全国難聴児を持つ親の会/一般社団法人日本聴覚障害ソーシャルワーカー協会/社会福祉法人全国社会福祉協議会/全国社会就労センター協議会/公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会/全国特別支援学校長会/全国ろう学校PTA連合会/全国聴覚障害教職員協議会/関東ろう連盟/埼玉県/埼玉県教育委員会/社会福祉法人埼玉県社会福祉協議会/さいたま市/さいたま市教育委員会/社会福祉法人さいたま市社会福祉協議会/社会福祉法人埼玉県社会福祉事業団/社会福祉法人NHK厚生文化事業団/社会福祉法人朝日新聞厚生文化事業団/公益財団法人毎日新聞東京社会事業団/社会福祉法人読売光と愛の事業団/社会福祉法人産経新聞厚生文化事業団/公益財団法人日本テレビ小鳩文化事業団/株式会社埼玉新聞社/テレ玉
7.開催期間
2023年12月9日(土)・10日(日)
8.開催場所
埼玉県県民活動総合センター
埼玉県北足立郡伊奈町内宿台6-26(埼玉新都市交通・ニューシャトル「内宿駅」下車 バス約3分)
9.参加人数
500名
10.参加費
一般参加 | 5,000円(学生 3,000円) | 資料代含む アーカイブ(入門講座)視聴可 |
アーカイブ視聴 (入門講座のみ) | 3,000円(学生 2,000円) | 資料代含む |
11.企画内容
《開会全体会》
(1)開会式
(2)記念講演
講師 藤井 克徳氏(日本障害者協議会代表・きょうされん専務理事)
「障害者権利条約に基づき、日本の障害者総合支援法の今後のあるべき姿を考える(仮)」
(3)特別報告
講師 大竹 浩司氏(一般財団法人全日本ろうあ連盟 副理事長)
「大阪のろう女児交通事故、旧優生保護法について(仮)」
《入門講座》
「家族の思い」や「聴覚障害児・者の暮らしの実態」から、安心して自分の思いを語り合い、自分らしく生きるための居場所づくり、必要な支援が保障される、当事者団体や家族で協同した拠点づくりを一緒に考えましょう。
聴覚障害児・者の福祉の運動、実践、社会資源づくりから福祉情勢まで、広く学びたい方を対象とした初心者向けの講座です。
入門講座 | テーマ |
講座1 | 難聴者の居場所、生きがいづくり |
講座2 | ろう重複者と家族の願い |
講座3 | 聴覚障害者団体の取り組み |
講座4 | 障害者福祉と介護保険を組み合わせた日中支援 |
講座5 | 『仲間のつどい』報告・仲間たちの夢 |
※ただし、事情により講座の順序および内容を変更する場合もございます。予めご了承ください。
《実践交流会》
5つの分科会に分かれて、施設や事業所でのろう重複者や高齢聴覚障害者、中途失聴・難聴者および聴覚障害児への援助実践や研究を持ち寄り、交流・議論を深めます。また、地域で暮らす聴覚障害児・者の福祉ニーズを取り上げ、専門的支援の必要性を明らかにし、地域支援の今後の課題について考え、提起します。
第1分科会 | 「福祉実践と福祉制度のあり方を考える」 |
共同研究者 | 石倉康次氏(広島文化学園大学大学院 特任教授) |
関東ろう連盟に依頼中 | |
聴覚障害児・者の暮らしを支えていくために、障害者総合支援法や介護保険法など制度が担えない課題を整理し、今後の制度の在り方、取り組みや運動について討論します。 | |
第2分科会 | 「発達を支える(労働・発達・こころとからだの健康・集団作り)」 |
共同研究者 | 西牧陽子氏(大正大学心理社会学部臨床心理学科 専任講師) |
関東ろう連盟に依頼中 | |
発達、労働、健康、コミュニケーション保障等について各地域・事業所等、様々な立場からの実践を持ちより共通する課題を明らかにし、議論を深めます。 | |
第3分科会 | 「地域生活を支える(重複・難聴・放課後デイ・地活)」 |
共同研究者 | 金澤貴之氏(群馬大学共同教育学部 教授) |
関東ろう連盟に依頼中 | |
重複聴覚障害者や聴覚障害児、難聴者、中途失聴者が自由にコミュニケーションをとることができる社会環境を整えるためには、既存の資源に加えて、新しい社会資源の創出、ネットワークづくりが大切です。どのような資源があれば、地域で豊かに暮らせるのか、また支援体制はどうあるべきか等を考えます。楽しく豊かな暮らしのために工夫されている実践を持ち寄り交流します。 | |
第4分科会 | 「高齢期を豊かに支える(在宅支援・施設のくらしづくり)」 |
共同研究者 | 石渡和実氏(東洋英和女学院大学 名誉教授) |
関東ろう連盟に依頼中 | |
高齢聴覚障害者の「人として」の暮らしには、身体や認知機能の低下への支援だけではなく、安心してコミュニケーション支援を受けられる体制づくり、介護者家族同士の交流、地域社会で利用できる資源の活用や協力が得られるネットワークづくりが不可欠です。施設においては画一的なケアではなく、本人の願いに寄り添い、その人らしい人生を尊重し、生きることを支え、生きる意欲を創出するための援助や介護について実践交流します。 | |
第5分科会 | 「家族の願いと家族会の役割」 |
共同研究者 | 吉見 剛二 氏(全国ろう重複児・者家族連絡会 顧問) |
関東ろう連盟に依頼中 | |
重複障害児・者の親、家族が抱える悩みや思いを交流し、親・家族の置かれている実態を明らかにします。また、悩みや思いを率直に出し合い共有することで、孤立する家族をなくします。学びを共有し、今後の家族連絡会の在り方や取り組み、明日への希望につなぐ交流をつくります。家族だけでなく家族を支援する関係者の積極的な参加を呼びかけます。(教育関係者・施設や支援センター等で家族の相談にあたっている方、心理カウンセラーなど) |
《閉会全体会》
入門講座及び各分科会の概要を報告し、集会の成果を共有するとともに、次期開催地への引き継ぎと課題提起を行います。
12.その他
自主交流会
参加者が発起人となり、職種や立場、課題別に集まって交流を深めます。
展示・販売
全国各地の重複と高齢の聴覚言語障害者の事業所、関係団体で生産された自主製品等の展示販売を行います。
仲間のつどい
参加者のご家族・仲間が集い、仲間同士自己紹介やレクリエーション等を通して交流を深めます。
12月 9日(土):みんなでアート体験・みんなでスポーツ交流(施設内)
12月10日(日):鉄道博物館見学(車で移動)
13.日程表
お問い合わせ先
社会福祉法人埼玉聴覚障害者福祉会
第27回全国聴覚言語障害者福祉研究交流集会 事務局
〒350-0433
埼玉県入間郡毛呂山町西大久保766-1
法人本部(特別養護老人ホームななふく苑内)
TEL 049-276-5311/FAX 049-276-5315
E-mail:zenchi_27th@donguri.or.jp